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山田写真製版所富山本社見学の様子

2016.05.09

以前、「美篶堂長野伊那工場見学の様子」というブログを書きました。『せんはうたう』初版の、手製本の様子です。このたび『せんはうたう』の5刷を発行することになり、この機会に是非印刷も見学したいと考えて、美篶堂の上島明子さんとふたりで、富山まで出かけてきました。

 

山田写真製版所には、伝説の「プリンティングディレクター」がいらっしゃる、ということは、『せんはうたう』の印刷会社を決めたときに、明子さんから聞いていました。初めての本作りをする私と何度も打ち合わせして、常に支えてくださったのは、東京本部の板倉利樹さんですが、富山には「せんはうたうブルー」を作り出した、「プリンティングディレクター」熊倉桂三さんがいらっしゃる。どんな方なんだろう、とドキドキしていたら、明子さんが「熊倉さんは加山雄三に似てると巷で噂なんです。私もそう思います」と… ますますドキドキしてしまいます。

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本社のロビーで。うしろのポスターが素晴らしい。

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 見学日に合わせて、あらかじめ本文用紙の裏の印刷を済ませてくださっていました。

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特別に調肉(調整)された「せんはうたうブルー」です。

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 巨大な印刷機から試し刷りの用紙が出てきます。

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大胆にはさみでカット。

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見本と比べて、色を合わせます。

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 作業はてきぱきと進み、どうやらOKがでたらしい。

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こちらは別丁扉。目視だけでなく色の数値を図る機械もあります。

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表紙カバーは印刷直後はしっとりと濃い色です。ドライヤーで乾かしてみる!

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 完全に乾いているものと、少し乾かしたもの。

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 完全に乾くのを待っているわけにはいきませんので、乾いたときの色を見越して

OKサインを出します。さすがプロの仕事ですね。

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刷りたての『せんはうたう』用紙を、明子さんと1組ずついただきました。

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初めて「印刷」を間近にみて、大きな機械にも圧倒されましたが、何人ものスタッフが動き回り、私には分からない専門用語で手短に指示を出す、「職人集団」といった雰囲気にも圧倒されました。

数年前に、『世界一美しい本を作る男〜シュタイデルとの旅〜』という映画を観ましたが、熊倉さんはまさに日本のシュタイデルと感じました。見学させていただいて、本当によかったです。

本社の屋上から眺めた立山連峰も、印象的でした。ありがとうございました。