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製作を終えて

一晩プレスすると表紙の反りが落ち着き、ようやくしっかりした本の形となる。
ずらっと並んだノートを見ていると我が子のように愛おしく、出来た喜びが込み上げてくる。自分で考え手を動かし、すべてを作れた事で発見もあり、なんと言っても製本はやっぱり面白い。

「せんはうたう」望月さんの絵は本当に素敵で、製作時に毎回予備として余る印刷物を見ていたら「これをノートの表紙に包めたら何て素敵なんだろう」と思いついてしまった。すぐにゆめある舎の谷川恵さんに連絡し6月末に試作、銀羊・舎さん6周年記念展示【「せんはうたう」の世界展】と合わせての販売と嬉しいお知らせもあり、販売に向けて製作が始まった。

今回温かく見守ってくれた美篶堂の仲間達に感謝し、何よりこのような素敵な機会を頂けたゆめある舎の谷川恵さんに感謝します。ありがとうございます。

これから銀羊・舎さんにお預けして、来週11/1からいよいよ販売となります。【「せんはうたう」の世界展】展示と合わせてぜひご覧ください。

https://www.facebook.com/events/292239658043730/?ti=cl

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#本をつくる #僕はつくると生き生きする

仕上げ作業(イチョウ、見返し糊入れ)

真っ白な本文に青と白の表紙で包み込む。
表紙の溝部分に熱を加える(イチョウ)と、より本らしい形になり、カッチリしたものとなる。
見返しに糊を塗り表紙を閉じて、プレスを数秒したら立てて乾かす。塗る動作を繰り返していくと、だんだんリズムが出来てきて心地よい。この完成した瞬間が見たくてどんどん作業が進む。

表紙巻き、ゴリ、ミゾ糊入れ

白い背に青い平表紙。イラストが印刷された表紙は背表紙の端に少しかぶるように貼り、浮かないようによくこする。表裏を貼ったらようやく「本の顔」が出来る。
表紙を巻いた後は本文背の丸みに合わせて背表紙を丸くし(ゴリ)、ミゾにボンドを付けて乾かせば表紙の完成である。

本文作業(丸み出し、バッキング、本固め)

線固めした本文が乾き、1冊ずつ剥がした後に小口を仕上げ断裁する。しおりひもを入れ帯をかけたらようやく丸み出しが出来る状態になる。
小口を親指で押して一冊一冊丸みを出していく。丸み出しは一瞬の出来事で、自然と息を止めて集中している。
のど部分のみ更に広げるバッキングを行い、本固めを行えば本文は完成となる。

本文線固め、背表紙巻き。
「カン、カン」と本文を揃える音が響く。
背に4本ボンドを付ける線固めは、丸み出し前の大事な作業だ。5冊ずつ背固めを行い、だんだん白い本文が積み上がる。
表紙は背継ぎのため、背を包んでから平の表紙2枚の作業となる。刷毛跡に注意しながら背表紙を塗り、材料を順に置いていく。